RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

バイク屋さん

ビーノ号。妻の愛車である。

ガソリンスタンドで給油したところ、お兄さんから

「後輪(タイヤ)、だいぶ古いですねえ。2003年って書いてるし、

 溝減ってるし、ひび割れてるし、交換した方がいいと思いますよ」

とアドバイスして貰ったり、

「前輪(タイヤ)、空気がだいぶ抜けてますねえ。見たら、バルブが

 痛んでるみたいです。これで空気が抜けやすくなってるんです」と、

ゴムのりみたいなやつを注入して応急処置してもらったらしい。

名刺を受け取っていて、裏に交換費用の見積が走り書きしてあった。

まずい。1まんえん以上の出費になるのではないか。

「ランプがつかない」といったわかりやすいトラブルなら

僕も容易に察知できるが、

「ワイパーゴムが摩耗している」といった「だんだん消耗する」系のトラブルを

判断するのは正直なところ苦手で、一体どの程度で対処したらよいのか

よく分からない。

なので放置していることがほとんどで、大概は僕より詳しい誰かの

指摘を受けて改善に走る。

今回もそうであった。

帰宅後、豚児豚二をビーノに乗せて押し歩き、

いつものバイク屋さんに持っていった。

「あのう、妻のなんですけど、ガソリンスタンドで上記のように

 ゆわれたらしくって。ちょっと診てもらえませんか」

バイク屋のお兄さんはタイヤを一瞥、苦笑。

まずい。やっぱりひどい状態だったんだ。

それを放置していた僕の資質も疑われる。

・・・と思っていたら、返ってきた答えは意外なものだった。

「大丈夫ですよ」

「え」

「(ゆわれたのは)そこのガソリンスタンドでしょう」

「ええ」

「ガソリンスタンドの人は整備士じゃありませんから。

 プロが診たら分かりますよ」

「はあ」

「ガソリンスタンドの人もやっぱ売り上げ、伸ばしたいし

(君のような素人には)いろいろ交換を勧めるものですよ。

他にも、『マフラーが錆びてるからサビ止め塗った方がいいですよ』とか。

必要ない部品交換しても、勿体ないでしょう。

もしまたなんかゆわれたら、『行きつけのバイク屋があるんで』と

言って貰ったらいいですよ。まあ、ホントに交換が必要な時もありますし」

・・・ということだった。

目から鱗が落ちた。

で、せっかく来たから、ということでふかふかになっている

ブレーキの調整もしてくれた。

それでは申し訳ないのでエンジンオイルを注ぎ足して貰うことにした。

310えんだった。

と、僕はこんな親切なバイク屋さんに世話になっているので

宣伝もしたいところだが最近は人を誉めるのも難しい世の中で、

何か称揚すると途端に「ステルスマーケティングだ」と言われたりして

本意を損なわれたり却って対象を貶めたりすることすらあるので

無用意な宣伝は慎もうと思う。

が、

MRIで財布が枯渇している僕にとって本当に親切なアドバイスであった。

今日も安心してビーノ号で送り出そうと思う。