RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

ハードロックカフェくま インオーストラリア

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「見ない顔ね。どこから来たの?」

「俺はイギリス生まれのオージー育ち、エドガーさ。君は」

「私はクリス。サイパンから来たのよ」

「へえサイパンにも俺らの仲間がいたなんてな。それが

 日本の果てくんだりで出会すっちゃあ、なんか運命的だね」

「オーストラリアにもいたなんて知らなかったわ、エドガー。

 しかし随分とパンキッシュね。革ベスト、タトゥ、それに

 ピアスとなぜかモヒカン」

「エディ。でいいよ。俺は生粋のパンクロッカー、アナーキストだ。

 豪州国民健康保険にも入っていない。あ。ほらちょっと白い目」

「いいえ。そういうの、嫌いじゃないわ」

「お宅は日本、長いの?」

「もう5年になるわ。冬はさぶいけど、いいところよ。ただ」

「ただ」

「男はもひとつだった、かな・・・?」

「へえ、じゃあ俺があいたたたた」

「どうしたの、エディ」

「放っといた虫歯が痛え、こんな時に」

「なんで治さなかったの」

「保険証がなかったからさ」

「駄目じゃない。今から一緒に歯医者さんと市役所の

 国民健康保険課に行きましょ」

「嫌だね。政府の世話になんてなりたくない」

「何言ってるのよ。私の大事な人になるためには、

 まず自分を大事に、しなきゃ」

「・・・」

と、

なんとオーストラリアはゴールドコーストから

ハードロックカフェのくまさんが赤道を越えてやって来た。

連れて来てくれたのは会社の人である。

サーフィンをしてちょっと一服しに入った喫茶店がなんと

ハードロックカフェであったのだ。

オーストラリアにもあるなんて、知らなかった。

そこで荷物にもなるのにわざわざウチのくまたちの為に

購入してきて貰ったというのは感謝してもし尽くせない。

有難い限りである。

豚児らも大喜びであった。

昨晩は徹夜で歓迎の催しが行われ、特に

豚児、そしてサイパン出身のくまと仲良くなった。

寒い夜だけどくま達はいつまでも、熱かった。