RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

修験道

午前は床屋さんに行った。

心霊現象の話から、マスターの知り合いに

「修験者」がいると聞いて驚いたのであるが、

僕はてっきり日本昔話の中の話だと思っていた修験道は、

まだ現代にもちゃあんと生き残っているらしい。

その修験者の人は、普段は普通に会社勤めをしていて

休みの日だけ金剛山熊野三山か知らないけれども

修行に出ているのだという。

で、修験者ぶりは日常生活でも時々顔を出すらしく、

その人が仕事で会議の司会をした際、

冒頭で

「今からこの場を清めます」と

法螺貝を吹いて出席者は騒然としたそうであった。

僕はカッコいい。と思った。

また、その修験者はマスターが病気になったときにふらっと

店にお守りを持参したそうな。

「なんか、マスターのことが気になって」

勿論病気になったことなんて誰にも言っていないマスターは

驚愕したそうだが、

修験者の人は淡々と、

「いろんな『霊能力者』っているけど、僕ら別に怪しいモンじゃなくって、

みんなと同じ人間だよ。ただ、みんなが持ってるはずの感覚をちょっと

鋭くするために修行してるだけさ。人間だって動物なんだから、

生まれた時には動物とおんなじ感覚を持ってるのさ。

キジが鳴いたり、ナマズが暴れたりして地震の兆候を察知するように、

人間だって本来そういう感覚は持ってるんだけれども、

家の中は明るいし、人工音で溢れているし、加工されたおいしいものを

食べているうちに、次第に喪っちゃうんだ」

確かに、豚二は何が面白いのか虚空を見つめて時々ニヤニヤするし、

僕らには見えない妖精が見えているのかもしれない。

「僕らはそういう動物の感覚を取り戻すために(人工的なものが)何もない

山の中で修行してるんだよ。まあ、僕らそういう(修験者の)家系だから

割と簡単に甦るんだけれどもね。でもマスターも、三日三晩、

電気も水道もないところで修行したら、何か見えてくるさ」

・・・僕は目から鱗が落ちた気がした。

やっぱり、修験者ってカッコいい。

友達にいたらいいな、というか自分がそうだったらいいな、と考えた。

21世紀のいまでも、日本には修験道は息づいているのである。

その後はセマンティックデザインイオン洛南店に行き、

去年からずっと欲しかったコール天のパンツをメンバーズ特典20%引きで、

タカキューでニットを同じく20%引きで、購入した。

いたく満足した。