RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

上洛京都小旅行(2)

今回企画した京都小旅行では、

豚児&豚二にお泊まりを練習させるべく、

駅前の小さなシティホテルを予約していた。

シティホテルといっても、予約したのは

一番安いツインの部屋で、

二つのベッドに家族四人が寝るという強行軍である。

様々な割引を併用し、

旅行会社には結局3000円しか支払っていない。

チェックインは15:00だったが、ホテルに到着したのは

14:30だった。

「ちょっと早いよなあ」と僕、

でも、フロントの人に交渉したらちょっと早めでも

部屋に入れてくれるかも。お昼寝したいし。

と、クルマを停めてフロントに向かった。

あのお。予約してた大野です。

そしたらフロントのおねえさん、

「ツインで予約されてますけれども、

今日はもひとつグレードの高い部屋が空いてまして、

お子様もご一緒ですのでよろしければ

料金に変更なくそちらをご用意させて頂きますが、

よろしいですか」

「えーマジでー。やったあ」

予想しない申し出に驚きつつ喜んで諾したが、

受け取った鍵で訪れた部屋は想像を絶するものだった。

「一つグレードが高い」どころの部屋ではない。

このホテルでいうスイートルーム、

名称は

「グランドラグジュアリースペシャルVIPルーム」というものだったが

ホテルのパンフレットの写真に代表的な感じで大きく載っている、

一室しかない贅沢極まりない部屋なのである。

目眩がした。

何かの間違いである。

広々、そして静かな部屋には

クイーンサイズが二つ並んだベッド、

行灯とかを西洋風に模したネオジャパネスクな室内、

50インチくらいだろうか?大型テレビが鎮座している。

トイレとお風呂が分かれているホテルというのは初めて見た。

アメニティは全てイギリスからの舶来物で、

あとで髪を洗ったらすごくいいにおいがしてさらさらになった。

ちなみに普通、ここに泊まるためには

僕が今回支払った料金の20倍は支払わないといけない。

何かが間違っている。

クイーンサイズのベッドに仰向けになりながら、

一体どういう次第でこんな恩寵に浴したのか考えた。

ツインに家族4人で予約するという貧困ぶりが

憐憫の情を催したのか。

旅行といっても隣県にしか来られない出不精ぶりも

憐れに思ってくれたのだろうか。

考えに考えた末、

これは僕のいままでの社会への貢献に対するご褒美、

しかしご褒美というには極端に釣り合わず、

いままでの、というよりはむしろこれから、

心を入れ替えて社会に貢献せよ。という

おねえさんか誰かの意図である。ということにまとまった。

僕はこれからラグジュアリーVIPに相応しい人間になるよう、

精進せねばならない。

重い十字架でもある。

・・・というのを、ホテルのお名前を紹介して称揚すれば

一日数百人の人が見てくれているこのブログの宣伝効果で

「マジ社会貢献のホテル。千客万来」になって

営業にも貢献したかもしれないが、

中には

「なんであいつだけそんな優遇されんだよ」みたいに

妬み嫉む人もいるかもしれず、

個人的に礼状を認めるに止めた。

だから僕は心を入れ替えて、

真面目に頑張っていずれスペシャルVIPに。と決意したが

熱中症かしらんけど熱が出てダウンした。