妻の勤務する工場。
分担するラインのチーフが毎年替わるようなのだけれども、
今年のチーフは
「一斉型」らしい。
昨年のチーフは
「個別型」だったようだ。
どちらの型も僕が
命名したんだけれども、
仮に商品を100個成形して、包装して、箱詰めするというラインがあるとして
「一斉型」というのは
A,B,Cさん一斉に成形をして、終わったら
A,B,Cさん一斉に包装し、
A,B,Cさん一斉に箱詰め作業に取りかかる。
という方法。
「個別型」というのは
Aさんが成形をしている傍ら、
同時並行でBさんが包装し、
同時並行でCさんが箱詰めしている。
という方法。
分かりやすくするために例では単
純化しているし、
実際にはいろんなケースがあるから一概には言えないけれど、
経験上
「個別型」の方が
確実に仕事は早く済む。
理由としては、一つの作業に特化することによって
個人の熟練度が増すということもあるのだけれども、
やっぱり、
人間は一人きりで責任を負わされた時に最も力を発揮する
(せざるを得ない)からである。
3人同時に同じことをしていると
100%の力を出せないのが人間。
80%の出力でも3人いればまあまあ仕事は進むし、
実際、1人で30分かかる成形作業を
3人同時にやったら10分で済むかというとそうではなく、
結局15分くらいかかったりするものである。
しかし、成形を1人でするとなると
手を抜いた途端に後がつっかえるので自然と100%に近いパワーで
作業をする(せざるを得ない)。
だから僕は、仕事は出来るだけ細分化して、
集団より個々に責任を負わせた方がより個人の力が発揮される。と
上の例より推測するのである。
今にしてみれば、小学校なんかの担任制度は良くできているなあと
思うのだけれども、あれなどは「個別型」の最たるもので、
大学出たてのにいちゃんねえちゃんにも容赦なく
何十人という子どもを預かる責任を一人で負わされる。
厳しい制度だと思うけれども、これなら確かに個人のパワーを
全開にせざるを得ないだろう。
まあ、僕にはそういうハードなのは無理だなあ。疲れるね。
他人には「個別型」いいよ、速いよ。と勧めるけれども、
自分自身は「一斉型」でへらへら馴れ合いながらやっていきたいね。