今日は保育園で七夕の行事があったらしく、
「ちゃんと(みんなの前で)ゆえた」と、
何か発表をしたらしい豚児がパパに報告。
さて、近頃豚児の言動で驚かされるのが、
「○○ちゃんのママはペディキュアをぬってた」
「○○せんせいも
アニエスベーのとけいをはめてたよ」
等、
どうでもいい細かいことを覚えていることで、
僕なんかがゾディアックの時計をはめて出かけようとすると
「○○せんせいは…」等と出し抜けに話したりする。
別に記憶力に優れているとかで感心しているのではなく、
なるほど幼児の認知というのは大人とは随分異なるのだなあと
嘆息しているのである。
僕ら大人は、よく言えば洗練されているというか、
でも悪く言えばピントが合焦する範囲が狭くなっているとも言えるのであって、
基本的に自分の関心の向くことしか見ないし覚えていない。
そりゃそうだ。
眼前の森羅万象を微に入り細に入りいちいち取り上げて吟味していたら
感覚がパンクしてしまう。
その代わり、一物に対する洞察は無論幼児の敵うところではないけれども。
しかし、豚児のような幼児はおそらく、
世界の全てにピントが合っているのであって、
必要不必要をあまり取捨選択せずにそのまま取り込んでいるのだろう。
自閉症の人で、一度見た風景をまるで写真を現像するように
再現して描ける人がいるが、そのことを思い出した。
だから、大人が見過ごすような細かいことも
見て覚えているのかもしれない。
僕は豚児の認知の仕方が新鮮だったんだけれども、
そら毎日疲れるわなあ、と
布団の冷たいところを求めて寝返りを打つ豚児を傍目に見ながら思った。