轟音ファクトリー2ndアルバム『青空地獄』を聴く、いや聴こう
かねてから応援しているインディーズバンド、
「轟音ファクトリー」http://gouon.com/がついに2nd(ミニ)アルバムを
今月1月27日(水)に発売される運びとなったようです。
タイトルは『青空地獄』、これは確か彼らのデビューシングルと同名ですが、
実際『青空地獄』の新録バージョンを先頭に、懐かしい曲の再録も含め、
彼らの現時点での「集大成」と見るべきアルバムでしょう。
もちろん以前の楽曲も非常にクオリティの高いものでしたが、
アレンジの見直し等、今回はより様々な試みがなされているように感じます。
表題曲『青空地獄』も、メロディーライン、コーラスワークをはじめ、
アルペジオのバッキングなど細部にわたりより工夫が凝らされています。
この曲の特徴に、Aメロからサビへの場面転換がありますが、
僕はこの引き込まれるような疾走感が好きです。
とりわけ終盤のサビ→後サビへの展開は非常にドラマチックです。
2曲目の『春葬送』、春をテーマにした曲の例に漏れず、
この曲も別れ(いろいろなものとの)をモチーフにしており、
彼らの合言葉である「哀愁」(オビより)を表現する曲と言えるでしょう。
Bメロ→サビの哀切な展開は胸を打つものがあります。
同じく合言葉である「重低音」(オビより)もあくまでも陰鬱で、
半音ずつ下降していくリフ、低くうねるバッキング、
安易に「希望」を語らない彼らのスタンスが楽曲によく表れています。
3曲目の『忘却曲線』は「憂鬱な日常」をニヒリスティックに解釈した楽曲で、
痛々しく歌い上げる「思い出は全部消えて」という歌詞が心に残ります。
主題はタイトルそのもの、「忘却」することされることというシンプルなものですが、
大胆な場面転換と、練られた構成で聴き応えのある曲になっています。
4曲目の『お家に帰ろう』は、和やかなタイトルとは裏腹に
哀愁絶好調。という、彼らお得意のパターンをもってきています。
「帰りたい」と繰り返されるフレーズは切実。
サビのツタツタというドラミングはヴィジュアル系の必須アイテムですが、
僕は疾走感のあるこれが好きです。
あと、細かいですがsus4コードが出てくるあたりがいいですね。
全5曲で1050円とリーズナブルです。
全国のタワーレコード、HMV等のインディーズ取り扱いレコード店でも
販売されるみたいだし、既にアマゾンで予約受付も始まっています。
限定生産ですので、急いで予約しないと。売れますように!