豚児の目やにが激しく、瞼がセメント固定されたような有様だったので、
耳鼻科に行ってきました。
なぜ眼科じゃないかというと、多分にこれは眼病ではなく、
ハナの通りが悪いことで膿が逆流したものだと予想されたからです。
診断もそのとおりで、お薬を貰って帰りました。
さて今回、耳鼻科に行って得られたものがあって、
それは珍しくドクターにいろいろ話が聴けたことなんですが、
豚児への
抗生物質の処方で
メイアクトorワイドシリンどっちにする?
って訊ねられてうーん。
メイアクトの方がおいしいけど
ワイドシリンの方が効きそうだしなあ。なんて答えていたら、
お薬にまつわるあれこれを教えて貰うことができました。
僕(というか豚児)はここのY耳鼻科にかかるまでは、
抗生物質といえば
セフェム系だろ。と決めてかかっていた信者でしたが、
このY耳鼻科では
ペニシリン系の
抗生物質を処方されることが多く、
へえ古風だなあ。なんて思っていたのですが
でも実際に効くのは
ペニシリン系の方で、ドクターの処方に感心したりも
していました。
ドクターによると、
セフェム系でも
セフゾンとか、古典的なやつは
2010年現在では耳鼻科領域では殆ど使われない、むしろ毒だ。みたいな
扱いなんだそうです。
メイアクトは別格で優秀ですが。
僕は「どれにする?」と言われた時に、マイベストの「
ミノマイシン」と言いかけたのですが、
テトラサイクリン系はちょっと異質だから。とそれ以上触れられませんでした。
僕はこのプレミア感が好きなんだけれどもね。
Yドクターが
ペニシリン系を処方するのは、耐性がつきにくい、
つまり服用の回数を重ねても効きが悪くなりにくい、という理由らしく、
これは重要。豚児はしょっちゅう中耳炎にかかるからね。
ワイドシリンが流行りだしたのもここ数年のことらしく、
比較的新しい薬なんだとか。だからオレ知らんかったんだ。
たまに貰うクラ
バモックスは、
ペニシリン耐性肺炎球菌への切り札として
作られた薬らしく、そんなナイスなやつを服用していたとは知りませんでした。
また、
マクロライド系についても触れられ、
僕も他の医院でよく貰っていたのですが
クラリスロマイシンとかは
残念ながらみみ・はなの病気ではほとんど耐性が確認されているらしく、
あんまり効かないのでいまでは使ってない。そうです。
このわずか数年の間で随分と
抗生物質も栄枯盛衰があるものです。
まあ、僕は自分自身にもダメージを与える
マクロライド系が
あまり好きではないのですが。
しかし、そんな
クラリスも意外な使い方をされているらしく、
それは、
蓄膿症とかの治療で、少ない量を長期間にわたって服用する、
というやり方が効果をあげているらしく(
定量法)、これなら耐性もつきにくく、
いいよ。と。
で、
薬事法にまで話は及んだのですが、
日本はなんか基準というか、ヨーロッパとかに比べ薬を投与する量が
半分ぐらいしかないらしく、こりゃ効かねえよ。とドクターの謂。
なので、ドクターはちゃんと効く量を処方するのですが、
馴染みのない薬局からは「多すぎるんちゃう?」と問い合わせも
あったりするのだとか。
でも、「
効かんのをだらだら服用するより、短期間で治した方がいい」という
ドクターの意見は僕は賛成。
やっぱり、お医者さんによって、
切れ味のいい薬を好む医師もいればマイルド好みな医師もいて様々ですが
僕は切れ味派だね。何より自分の自己治癒力ほど信用できないものはないよ。
だから、僕にしろ豚児にしろ、お医者さんにかかって貰ったお薬をチェックすると、
「なんだ。PL顆粒(総合
感冒薬)だけかよ。ユルいなあ」とぼやく時もあれば、
「おお。オゼックス(
ニューキノロン系)が入ってるぜ」と小躍りする時もあり。
僕は待ち時間が長い以外はこのY耳鼻科の方針に賛同します。