命の灯（後編） - RoseEnNoir午前零時

（つづき）僕の会社も郊外とはいえ一応都市にあるので、社屋は都市ガスです。幸せです。そんな大阪ガスの心の社員である僕に、「人事課のストーブがつかないんです」という悲痛な叫びが届けられたのが先週。早速僕は現地を視察したところ、驚くべきものを発見して、それは、「カチット（コンセント）」式でなく見たこともないガス栓で、これじゃあ会社のストーブは接続できません。ていうか去年までこの課はどうしてたんや？僕は手持ちのガスホースを切ってみたりしてあれこれ試しましたが、つなげません。口径を測ると１３ｍｍもあり、内径９ｍｍの一般的な１３Ａ都市ガスホースは繋げようもありません。「ダメもとで」というときは８割方ダメなものですが、ダメもとで訪れたホームセンターにもやっぱりめぼしき部材はなく、このままでは人事課の人たちが凍え死んでしまう、えらいことだ。僕は藁にもすがる思いで大阪ガスサービスショップに電話し、窮状を訴えました。すると応対してくれたご婦人は、１３ｍｍホースエンド→９ｍｍホースエンド、９ｍｍホースエンド→９ｍｍカチット、という二つの部材がウチにある。これを二段履きして繋げてみろ、という明晰なアドヴァイスを僕に授けてくれました。原付でひとっ走り。継手を手に入れた僕は見事、人事課の凍てついたストーブに魂を吹き入れることに成功したのです。ありがとう大阪ガス。僕はこれからもガスが暖める暖かい部屋で温かい家庭を築いていきたいです。