先月、m.o.v.e (ムーブ)のベストアルバム、
「MEGA BEST」が発売されました。
二枚組になってて、一枚目はファン投票で選ばれた
シングル曲+アルバム未収録楽曲、二枚目は
それ以外のシングルのリミックスといった内容です。
最近あまりCDを買わないので、何か購入するとしばらくそれをずっと
聴いていることが多いのですが、何度リピートしても飽きない曲と
いうのは、本当に「いい」曲なんだなあと思います。
ベストアルバムというのはその歌手、あるいはグループの
歴史、変遷、進化(もしくは退行)がいちどきに分かってしまう代物ですが、
この「MEGA BEST」も例外でなく、10年間辿ってきた歴史が
刻まれています。
一枚目のディスクは、ファン投票の順位そのままの曲順になっていますが、
自分としてもまあ、そこそこ納得のいく結果です。当然といえばそうなのですが、
もっと上位にランクされるべき(と思っている曲)が選外だったりするのは
残念です。「come together」はベスト3に入れるべきだろう…
ミクシィなんかのアンケートで、「○○(歌手)の好きな曲」なんかを見ていると、
「□□(曲)はこんなショボくない」とか、
「△△(曲)がこんないい評価を受けるのはおかしい」
といったつっこみをしてしまいがちで、
どうも自分の感覚は他のファンからズレているのかと不安になったりもします。
もちろん、オレは他の人にはない感性を持っている。と開き直る手もあるんですが、
他のファンと「□□いいよねー」といった嗜好を共有できないのは
さびしいなあ。
さて、ユーロビート、テクノから、相当にロックテイストの濃い曲まで、
なかなかバラエティに富んだm.o.v.eの変遷ですが、
個人的には「Romancing train」→「come together」で見せた
トランスの秀逸さは、一つの到達点かなあと思います。
この二曲は、群を抜いて見事な旋律の美しさを、トランス特有の
疾走感、浮遊感で再構成して、独特の世界を作り上げた名曲です。
音楽を聴いて、その世界がイメージできる曲はとても説得力に
満ちている曲だなあと思うのですが、t-kimura氏の手腕が光る作品でした。
趣向は違いますが、「Angel eyes」なんかのミドルテンポのバラードも、
珍しく季節感がうまく表現されていて、気に入った曲です。
ダンス系のこうしたジャンルは衰退していく傾向にあるのですが、
m.o.v.eはしぶとくがんばって欲しい、と応援したくなるグループです。