小林伸一郎氏の最新作『最終工場』の
写真展を観に行ってきました。
この人は「廃墟」写真の第一人者ともいうべき人で、
その作品はどれも無言だけれども、
でも有無を言わせぬ迫力があって、いっぺんに虜になってしまいました。
ハービスプラザからちょっとあるいたとこにサロンがあって。
うれしかったのが、彦根市にあった住友大阪セメントの工場跡の写真が
三点、展示されていたことでした。
前にもちょこっと書いたのですが、
いまはすっかり更地になっていますが、昔
住友大阪セメントの工場跡がありました。
確か私がまだ子どもの頃に操業を止めてしまったと記憶していますが、
それから年月を経て赤茶色く錆び付いていった工場の建物群が、
不気味でもあり、また街を見下ろす墓標のようにも感じられたものですが、
そんな滅びゆく風景に言葉にならない美しさを……
(私は)感じてたんですが、まさにそんなぼんやりと感じていたことを
写真で再現してくれた、いや再構成して作品に昇華させた
小林氏の力量は、さすがだと息を呑んでいました。
『最終工場』欲しい……