前に床屋さんに行ったときの話ですが、
割と身近に霊や心霊現象が「見える」人がいて、
それは珍しくないという話になりました。
―私は「見えない」人ですが―
店長は「見える」人らしく、街のどこそこに
○○(霊のこと)がいた、なんて話をしてくださるのですが、
さすがに「そうですね」と頷くのも難しく……
でも、ビックリなのは、他にも「見える人」が知り合いにいるらしいことです。
「こないだ~~に、○○がいたわ」
「ああ、あそこな。あっこはけっこうおるな」
なんて会話が普通に交わされるそうです。
「~~の交差点の子、まだいますねえ」
「こないだも見たわ」
とか、
「昨日車の中に○○がいて、騒いどってドアが開かんから追い出したわ」
とか……
こんなエピソードも。
病に伏せっていた祖父が亡くなり、そのことを知り合いに連絡したら
こちらが切り出すより早く「じいさんやろ」と。
こちらが驚いていると、「きのうあいさつしに来はったしな」と普通に答えて、
「ああそうでしたか」と普通に返す会話。
交差点に女の子がいるということを、「見えない」人に話しても
聞かないので、実際に車に乗せて連れて行ったと。
交差点にさしかかると女の子が立っているんですが、平然とその車は
進入して同乗の「見えない人」が仰天したという話。
……ええ、霊だから衝突しないんですよね。
そんな話を聞いていると、ちょっと怖い反面、そんな第六感がなんだか
羨ましくも思えてきました。