「バレンタインにチョコを贈るのは日本だけだぜ。」というのは
ほぼ常識として定着しつつありますが、かといって
「チョコ業界の策略には乗らんぜ」という
シニカルな態度に徹するのも好きではないので、
確信犯的にこうした催しに参加したいと思う私です。
さて、今週にはホワイトデーを控えています。
これも、一見西欧発祥に見える日本独自の風習であることは
公然の事実ですが、その詳しい由来についてはっきりと説明できる人は
あまりいないのではないでしょうか。私もよくわかりません。
最近、分からないことやあやふやなことに出会ったらすぐに
Wikipediaを開くようになった自分。今回のエントリもそこからの引用が
中心です。
私がホワイトデーの由来を疑問に思うのも、
バレンタイン=チョコレート、と(日本では)明確に定義されているのに対し、
ホワイトデー関連商品の売り場には、
当たり前のようにクッキーがあり、
キャンデーが我こそは、という顔をして並び、
マシュマロもそれらしく置かれているかと思えば、チョコレートもやっぱり
ある、という感じで一体どれが元祖なのかはっきりしません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%87%E3%83%BC
Wikipediaによると、
飴の材料である砂糖が白色だったため「白=ホワイト」から
「ホワイトデー」と命名された。
福岡市の老舗菓子屋「石村萬盛堂」が、この日にバレンタインチョコのお返しと
して、白いマシュマロを売り出し
……というように、起源について二説紹介されています。
しかしながら、
菓子業界では、駅やデパートで手焼きクッキーを販売する「ステラおばさんの
クッキー」が最も売上高の高い「ホワイトデー」の商品となっているようである。
とあるように、現時点では元祖のキャンデー・マシュマロを抑えて
ステラおばさんのクッキーがスタンダードになっているようです。
私がヘンに感心したのは、ホワイトデーの起源が二説あってどちらが先か、
はっきりしない点です。
歴史上、あらゆる商業活動で「○○の日」や「○○デー」と命名して
販促キャンペーンを張ろうとする試みは恐らく星の数ほどなされたと思います。
しかしながら、果たしてその中でいくつが我々の生活に根付いたか……?
泡沫のように消えていった数多の「○○の日」や「○○デー」企画は、
もちろん広告宣伝が不足していたせいもあるのでしょうが、やはりどこか
独りよがりな要素があって、その浸透を阻んだのではないでしょうか。
その点、ホワイトデーがそれら泡沫の日たちと異にするのが、
ある一社が思いつきで無理矢理ホワイトデーを立ち上げたのではなく、
明確に起源が特定できないほど、ある意味「自然発生」的に誕生した要素が
あるところです。
伝統というのは人為的に発生するものではなく、
何かその時代のタイミングとか、合意とかいろいろな要素が絡まり合って
生まれるものなのかもしれません。
これもよく知られるようになってきた知識ですが、
韓国は4月以降も14日に「○○デー」があって、ホワイトデーを作った
日本の比ではないとか。