RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

かたちだけの愛

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前にも書いた、平野啓一郎著『かたちだけの愛』において、

滋賀県長浜市が主人公の故郷という設定で登場する。

これは他でもない、大ファンの僕が分を弁えずして

滋賀県長浜市を小説の舞台にしてください」と作者にメールを送り、

その願いがまさかであるが叶えられたのだった!

写真は長浜城周辺の豊公園であるが、

ここは主人公が幼少時を回想するシーンに出てくる。

僕はここに小2の時、秋の遠足で来た。

また、主人公が帰郷した際、宿泊するのが

長浜ロイヤルホテルである。

今回、旅行ではなく従兄弟の結婚式がここで催されることとなり、

豚児と二人、新快速に乗って1時間半、一路長浜を目指したのであった。

結婚式それ自体が楽しみなのもあるし、

長浜に帰郷するのも楽しみだったし、

豚児はついてくるものの豚二の面倒は除外されているというのもあるし、

いつになく楽しみな電車の旅になった。

もう何年ぶりにだろう、降り立った長浜駅が綺麗に改装されていて驚いた。

挙式を由緒ある長浜八幡宮で行うとのこと、

バスにて向かう。

勿論愛機PENTAX K100Dを持参しているので

素敵な写真を今日もたくさん撮ろうと首からぶら下げている。

日差しはあるが夏のように暴力的でなく、穏やかに明るい。

なのでものすごく素敵な写真が何枚も撮れた。

装着しているシグマのレンズは僕の未熟な腕のせいで

ピントが甘い写真を量産させてしまっているが、

たまに「ツボ」に入るときがあってその時は

恐ろしくパキパキした、描線の細かい写真を撮ってくれる。

そういうのがプリントされると、

ああこれが本来のレンズの性能なんだな。と深く感動するのである。

今回がそれで、何枚かは絶賛感動中。みたいな写真が撮れた。

従兄弟の新郎はヘビーメタルファンであるが、

新婦もそうらしく、二人でメロイックサインを向けてくれた。

八幡宮からホテルまでは人力車による送迎。で、

長浜市民の祝福を受けながら走る。という素敵すぎる演出である。

僕も豚児がいなければ伴走するつもりだったが

残念ながらタクシーで戻った。

披露宴のBGMは殆どラルクアンシエルであった。

これもやはり長浜ということが大きいのではないだろうか。

宴会場は湖側は一面のガラス張りになっており、

琵琶湖のさざ波が美しかった。

曇天であったりしたら残念な結果になっていただろうが、

昨日は陽光が惜しみなく降り注ぎ、会場を明るく照らした。

なのでいつもISOを1600まで上げるカメラも

昨日は200とかで普通に撮影できた。

だから割と「キマった」写真が撮れたのだろう。

そして豚児。

彼女は「花束贈呈」という大役を仰せつかっており、

そのためにドレスから何から全て誂えたのである。

果たして豚児は花束を新郎新婦に贈呈、

これも僕のカメラに収まることとなった。

先程、写真は新郎の実家に発送した。

半年ぶりくらいに深酒(コップ2はいくらい)をしたが、

それでもちゃんと仕事をする自分はやっぱり偉いと自画自賛している。

なんだかんだでやっぱり酒が飲めるのが一番嬉しいのだ。

それも、楽しい酒である。

やや未練がましく長浜を後にした。

いくつもある優しい記憶にまた一つ素敵なのが上塗りされた。