RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

MRI

人間ドックで指摘された肝血管腫について、

昨年は面倒のせいで放置していたが

今年は病院を受診することにした。

人間ドックの結果報告書に加え、

紹介状はもちろんのこと、

「受診報告書」と、

要再検査の者はその後ちゃあんと

病院にかかったかどうかを報告するための

用紙が同封されていたからだ。

「病院を受診しなさい」と言われているのに

「面倒なので行きませんでした」と回答するのも失礼だし、

やっぱり相手はこちらの身を案じて言ってくれている訳だから

ちゃあんと病院に行くのが信義則であろう、と判断したのである。

放置していたのはそもそも、

お医者さんが「まあ大丈夫(良性)だろうけどね」と言っていた

こともあるし、自覚症状は当然無いし、

肝機能の諸々の数値も正常だし、

なによりこれは10年前に胃腸科で指摘されて以来

何の異変も生じせしめなかったからである。

でも、今回は上記の信義則に則って受診。

一ヶ月後にMRIを撮影することになった。

ちょっとヘビーな検査機械でビビる。

腫瘍は良性に決まっている(と思う)が、

正直なところ、

「ちょっと悪性」ぐらいを僕は望んでいる。

薬を三日ぐらいのんだら治るくらいの。

「Rさん、MRIの結果が出ました」

「どうも。いかがですか」

「ほとんど良性なんですが・・・ちょっと、悪性ですね」

「えええっ。今までなんともなかったのに」

「本当にそうですか。今までこんなことはありませんでしたか」

「え。例えば?」

「例えば、

・疲れやすい

・午後に眠くなる

・近視

・出不精

・あがり症

・マイナス思考

・ウケない

・モテない

・友達がいない

・息子が保育園で悪さばかりする

・・・等です」

「・・・それ、全部当て嵌まります」

「やっぱり。これらが主症状です」

「どうしよう。肝血管腫の野郎がこんな悪質な奴だったなんて!

僕は一生マイナス思考の呪縛から逃れられないんだ!」

「大丈夫。今は画期的な新薬がありましてね。

 この薬『マジウケール』を三日間毎食後にのめば、確実に完治します」

「マジ?じゃあこれで長年僕を苦しめてきたマイナス思考も治るの?」

「もちろん。友達がいない問題や、息子さんの悪行も

 立ち所に解決するでしょう」

「マジで?よかった!先生、『マジウケール』を処方してください」

「処方箋は近所の調剤薬局に出してください。保険適用です」

・・・という展開が理想である。

一ヶ月後のMRIが楽しみである。