RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

自由の牢獄

昨日は豚二が保育園で熱を出さないか

一日中ヒヤヒヤしたが、なんとか持ちこたえてくれたよう。

よかった。

年中組の部屋には園児らが書いた遠足の絵が掲示してあった。

豚児の絵も飾ってもらっていたのだが、驚いた。

ダントツで下手なのである。

原型を留めないデッサン、

バランスを欠いた構図、

なぜか茶色一色で描かれた配色。

他の園児の絵についても、

もちろん幼児であるから技巧云々にそれほど目がいくわけではないが、

それでも公園で遊んだ楽しい思い出みたいなものは雰囲気としてある。

しかしながら豚児。

これでは公園というより廃工場の有様で、

折れた鉄骨が幾重にも重なった廃墟に迷い込んだ感じの絵。になっている。

と言ったらちょっと格好良すぎで、

実際には単に未熟なだけであった。

こうした絵が完成した原因のひとつには、

豚児は具体的に指示されたことや

定型的なルーチン業務はまあ、なんとかこなせるが

「自由にやれ」とか

「君の裁量に任せるよ」等と本人の創意に委ねられると

途端にダメになってしまうという弱点が挙げられる。

今回の絵に関しても、恐らくテーマのみが与えられて

内容は自由画であることが想像されるため、

クレパスを握ったままフリーズする豚児が容易に想像された。

自分で考えることをさせてこなかった僕の責任であるが、

あえて開き直ると、

僕は素人の工夫や思い付きほど有害なものはないと思っていて、

それよりは信頼できるマニュアル通りに

粛々と実行できる人間の方が何倍も偉いと思っている。

ジャズを即興演奏するのはプロに任せて、

素人はまずは譜面どおりに弾くべきであろう。

なので豚児もまずは先生のお話をきちんと聞いてやってくれていれば

それで良い、とは思う。

ただ、絵の描き方について少し教える必要はあるかもしれん。