営業職時代。
年に一回、ちょうど毎年5月アタマに「ローラー作戦」と称して
担当地区の家庭を一軒ずつ訪問、セールスをする。という
販促活動があった。
一軒ずつ訪問。というのはその通りで、一週間ばかり
しらみつぶしにお宅を訪ね歩くのである。
これがきつかった。
たまにあたたかく迎えてくれる家庭はあるが、
大半は来訪を迷惑がられるのでどんどんダメージが累積する。
いまでも思い出す度に胃がきりきり痛む。
そんな営業職をすっぱりやめ、
そんな営業活動から足を洗える。と喜んでいたが、
昨日の僕はなぜかまた5年前と同じようにローラー作戦をしていた。
売掛金の回収である。
きつかった。
営業のときはまあ、契約をとれなくても
せいぜい試供品を配る程度で退散できたが、
相手から何かを貰うとなると激烈にハードルが上がる。
「やっぱ、売掛金の回収とか、総合職の方のお力添えがあれば」
「馬鹿。営業は忙しいんだ。それぐらいパン職がやれ」
今週は営業の人に交じってローラーしている僕の姿が
各地で見られることだろう。
豚児。
連休明けで案の定、朝からしくしくしくしく。
もうすぐ5歳になるというのにこの体たらく。
気持ちはわかるが。というか分かるのは僕が父親だから。
ペシミズムなDNAを色濃く受け継いだ豚児は
4年通っている保育園に登園するのを未だに渋るが、
そろそろ克服してくれないだろうか。いや。
乗り越える。というまで望まないので、
渋々ながらでも行ってくれたらそれでいいが。