嘖む輪が五条に撒く我羅斬。
調子がもひとつの妻に一日豚児の面倒を見させるのは
気が引けたし心配でもあったが、
受講料は振り込み済み、テキストも購入済みなので
申し訳ないが行かせて貰った。
日曜日を丸一日自分のことに使うというのは
何ヶ月ぶりだろう？
冗談ではなく
豚児は早く独立してほしいものである。
嫁にも行ってくれたら良いが今も昔も
なかなか真面な男性を見つけるのは難しいが。
朝早く家を出て向かった先は
代々木ゼミナール京都校である。
たぶん高校生のときに一度だけ来たことがあるんだけれども、
模擬試験か何かだっただろうか。
東本願寺の隣。
幸い、大学受験に際して浪人することは免れたし
大手予備校はないので縁はなかったのだけれども、
ちょっと代ゼミには憧れていたのである。
よくＣＭもやってるけれども、
予備校の先生の熱い語り口とか勢いとか、
僕もあんな授業を受けてみたいなあ。なんて漠然と思っていた。
例えば英語で有名な西谷講師のＣＤなんかは
家のラジカセで繰り返し聴いていたものである。
カッコよかったしね。
まさか３０のおっさんになって再び代ゼミに来るとは
思ってもみなかったが、
金融財政事情研究会主催の
ＦＰ受検対策セミナー会場が
代ゼミだったのである。
いつも家で問題集をちまちまやっているのだけれども、
独学に倦んでいたこともあるし
なにより理解に限界も感じていたところに
偶然このセミナーを知った。
セミナーというとまあ普通は
大教室で講師の先生が一斉指導する。というのを思い浮かべるが
今回のは東京の代ゼミの授業を
全国に中継、で、各地の校舎で僕らが
モニター越しに受けるのである。
予備校じゃこういうのは一般的だけれども、
僕はそういう、テレビで受ける授業というのは初めてで
なんか味気ないなあ。と
ちょっと期待薄なところもあった。
代ゼミに到着、
教室にはマンガ喫茶よろしくテレビが設置されたブースが
並んでいて、僕は６１番に案内された。
今日ここで講義を受けるのは僕を含めて３人らしい。
モニター形式は期待薄でもあったが、
意外に快適だった。
周囲を気にする必要があまりないので
おやつをつまみながら勉強できた。
ヘッドホンに慣れていないので長時間つけていると
頭が重くなってくるのが難点だったくらいである。
講義の内容はなかなか分かりやすく、
おかげで今まで理解できていなかった
年金とか税金とか不動産とか相続とか、
つまり全部だが
新たに理解できたところがたくさんあった。
丸一日勉強というのはさすがに疲れたが。
たぶん妻はヘトヘトだろうな。と
心配しながら駆け足で帰宅したが、
案の定疲れた様子ではあった。
僕には一日一時間一分一秒が勝負なので
大事にしたい。
