RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

惜別DVDレコーダー

タイミング良く。と言うべきなのか、 今日は不燃ゴミの回収日だった。 先日突然に昇天したDVDレコーダーを廃棄したのである。 ずっとリビングに置いていたものだから 汚れるわけでもなくぴかぴかしている。 ゴミに出す寸前まであれこれいじくってみたが ついには液晶に光は灯らなかった。 修理見積もり25200円という回答で 諦めはついている。 ドナドナドーナードーナー。 夢と希望と生活の安定をのーせーてー。 ドナドナドーナードーナー。 ゴミ収集車ははーしーるー。 ところで、不燃ゴミ(いわゆる金属類、粗大ゴミ)の日には 朝から回収業者(市から委託されたものではない)のトラックが そこらをぶんぶん走り回っている。 ゴミ集積場に置かれた金属類を攫って行くためである。 この人たちが早朝から驚くべき頻度で巡回している。 僕がメタルラックを不燃ゴミとして出したことがある。 ゴミとして出した10分後に集積場を再度訪れたら既に メタルラックの姿は無かった。 もっと極端な経験でいえば、 僕が不燃ゴミを出しに行ったら当該業者の人に居合わせて 「それちょうだい」 「いいですよ」 と、ゴミとして出す前に譲渡したということもあった。 今朝。 わざとDVDレコーダーを集積場の目立つところに置き、 豚児と保育園に向かった。 30秒後、それと思しきトラックが通りかかり、 集積場の前を通り過ぎようとした。 急ブレーキがかかった。 「なあ豚児、見つけたみたいだよ」 豚児と遠巻きに眺めることにした。 停車したトラックから颯爽と飛び降りた業者、 徐にDVDレコーダーを拾い上げ、 縦にしたり横にしたり矯めつ眇めつ眺めている。 その顔は、 「マジかよ」 とでも言っているような、半信半疑な面持ちだった。 前述の通り、見た目には新品同様なのである。 ひとしきり点検じみた行為が済んだ後、 レコーダーは大事に抱えられ、 トラックの荷台ではなく運転席に 運び込まれたのであった。 僕はこういった回収業者の儲けるシステムがよく分からないのだが、 かのレコーダーも鉄くずとして価値があるのだろうか。 まさか修理して再生するのだろうか。 いずれにせよ、DVDレコーダーは僕の下を去った。 冥福を祈るばかりである。