先日祝言を挙げた、秘密機関のエージェントU君から、
大層な品物を受け取った。
その、ダークブラウンの艶がいかにも高級感を醸し出すそれは
他でもないU君の手によるノートカバー。
ラム革のカバーはふつうのB5ノートに堂々たる存在感を与え、
しがない一般職の僕にもエグゼクティブな品格をもたらしてくれるものです。
僕はレザー製品を選ぶ時は必ずこういうこげ茶のやつにしています。
さすが諜報機関。彼も僕の好みを分かっているようです。
表紙には蓮の花のモチーフがあしらってあるのですが、
一見して得心したのは彼が仏教は曹洞宗の禅僧という一面も持ち合わせているから。
さすが、慈悲の象徴たる蓮を据えるとは、
あるいは、結婚したから「同じ蓮の花の台(うてな)にぞ」という意味があるんだな。と
勝手に納得していたのですが、
根拠はそう単純ではなく、添えられた説明を拝読すると、
僕の本名とかあるいはホームページ(リンク先参照)の隠喩、あるいは暗示として
意味が輻輳しているらしく、ますます恐れ入ったのです。
また、僕が写真を送ったことについて「熨斗つけて返すぜ」みたいな感じで
カメラのアクセントが付けられているあたり、遊び心も忘れてはいません。
兎にも角にもこれが逸品として重宝されるのはやはり、
U君自らが鑿をもて槌を振るい、一点一点を打刻していった
入魂の品であるからで、霊験灼かなものであることに間違いないからです。
その証拠に、今日の僕はやたらツいていて、
定価1万800えんもする別珍の高級テーラードジャケットを
520えんで購入するという快挙を成し遂げたり、
豚児がジャスコでコロちゃん(寝食を共にし、親友という言葉も生ぬるい
ものすごく大事なくまのぬいぐるみで、本家ハーリントン社の血統書付き)を
紛失してしまったにも拘わらず、
あの広大な売り場の中から探し出すことに成功したりしたのです。
僕はこのノートカバーをお守りのように大事にすることでしょう。
同行二人。
そしてこのノートには、みんなをあっと驚かせる
僕の秘蔵ネタを綴っていこうと思うのです。