2009年、そして00年代の締め括りに
某省勤務の畏友、A君と我がホームタウン大阪で痛飲しました。
僕らも齢30を数えましたが、自分と周囲の状況が
その変化を加速度的に上げていく身の上を嘆きつつ、
来る10年をいかに生き抜くか。
さて、日頃は専ら豚児の世話に追われ教養を放棄している僕にとって、
A君の話はいろいろ示唆に富むものがあるのですが、
今回は珍しく美術工芸品の話になり、
彼が目下蒐集している骨董の数々について貴重な情報を得ることができました。
僕らの故郷、滋賀は現在は意外にも全国有数の工業県※であり、
(※県内総生産のうち第二次産業が占める割合が全国トップ)
いまでこそ様々な工業製品を生んでいるものの、
伝統工芸という点では全国的に有名なものは少ないです。
彦根の七曲がりといえば仏壇業界ではものすごく有名なのですが。
さて、A君が工芸品を蒐集する中で、実はその彦根は
隠れた名工を多々輩出していたことがわかったそうです。
「○○の△△は実は凄い」と地元民しか知らないスポットを教わって
僕も驚いていたのですが、あらためて故郷の再発見というか、
正月にも帰省するしこれは意義のあることでした。
さて、僕はこのゼロ年代のあいだに大阪にやってきて、
結婚して家も購入したし、ここで残り一生を過ごすことになるんでしょう。
大阪への愛着もずいぶんと感じるようになったし、
ここで出会った人、もの、場所たちについて感謝しつつ、
また新しい発見を新年、新年代に期待しつつ年末に寄せる辞といたします。