RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

Hf蛍光灯

小学生の頃の愛読書だった

ズッコケ三人組』シリーズ。

このお話は小学生の主人公達が持ち前の蛮勇と知謀で

大人を嘲笑し子ども社会を股にかけて活躍する痛快な冒険譚です。

さて、このシリーズの『結婚相談所』という巻のなかで、

僕の初心な心に刻みつけられた主人公ハチベエの台詞があって、

それは、物語の終盤の、

「『父親』の役割は幾つもある…例えば、電球を交換したりとか」

でした。

彼が「父親」の役割として真っ先に挙げたのが他ならぬ電球交換作業であり、

恐らく彼は父性のメタファとしての電球交換作業に言及したのだと思われましたが、

僕はそれを読んで以来、少なくとも

自分に関係する範囲の電球は全て自分で交換してきました。

この季節(さむい季節)になると、そこここで冬の訪れに急かされるようにして

蛍光灯がその寿命を終えていきます。

今回もまたオフィスの蛍光灯が一つ、消えているのを発見。

僕は早速ビルメンテナンスの人から32WHf蛍光管および脚立を調達し、

電球交換作業にあたりました。

しかし、今回は僕の電球交換史上最難関の事件であることが間もなく判明するのですが、

オフィスの天井高は3m近くあり、それに対し脚立は180cmしかありません。

つまり天井に手を伸ばすには脚立の上に跨ぐか、あるいは立つかしなければいけませんが、

これは高所作業の知識が少しでもある人には分かることで、本来やってはいけない技です。

今まではこの程度の高さの天井は机や椅子を積み上げたりして安全な高さで

作業していたのですが、ここはみんなが集うオフィースなだけに、そのへんの机を

拝借するわけにはいけません。

僕は脚立に跨りその不安定さに、

「やっぱりビルメンの人に頼もうかな」と一瞬たじろいだ時、

前述のハチベエの言葉が蘇ったのです。

僕が冷や汗をかきながら蛍光管を取り付け、脚立を降りたときは

ヘンな姿勢の作業がたたって左首筋が曲がらなくなりました。

よく考えたら、もっと高い脚立を探してくれば済んだ話で、

僕は今度からきちんと準備しようと思います。