RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

こうのとりのゆりかご 赤ちゃんポスト

ここ数日、「赤ちゃんポスト」についてのニュースがいくつか見られて、

僕はそれらを注意深く読んでいました。

以前、熊本の慈恵病院に赤ちゃんポストが設置されたというニュースは

僕に相当な衝撃を与え、どんな行く末を辿るのか見守っていかなあかん。と

以来、関係するニュースについては目を通していたのですが

僕が予想していたほどの「利用」者数はなく、あまり音沙汰がありませんでした。

子育てとか教育の話は周囲に氾濫しすぎて食傷気味なのですが、

人間の「出生」、その神秘性は

倫理学を学んだ学生時代からの一大関心事です。

このたびいろいろ統計などが発表されてそれらを読みましたが、

やっぱり長い目でみると2年5月で何十人と預けられた赤ちゃんがいるらしく、

僕はこれを「多い」と感じました。

詳細な分析はできないのですが、匿名続行の是非等、考えさせられます。

赤ちゃんポストに関して、ネット上に散らばる意見を拾ってみると

否定的なものが多いようにも思われます。

僕はそれを正常な反応だと思いますが、

自分自身の実感からいえば、

赤ちゃんポストは容認せざるを得ない、そんな気がします。

また、批判も少なくない中、国内で初めて赤ちゃんポストを設置し、運用した

慈恵病院の決断と努力には頭が下がるし、

貴重な例として学ばねばならないと思います。

僕は、赤ちゃんポストに書かれている

「赤ちゃんに なにかを のこしてあげて」

という一節を見て無性に切なさがこみ上げてくるのですが、

何を残すべきなのか、ならばなぜ残してあげられなかったのか、

そんな親子の物語を想像すると涙が出ます。