豚児は笑ってしまうくらい父親（僕）に顔がそっくりで
やっぱり笑ってしまうんだけれども、
行動原理や価値判断の基準もなんとなく
父親のそれを感じさせるところがあります。
長らく
水疱瘡のためお休みしていた保育園に
十日ぶりに登園した豚児。
ちょっとしたブランクに心配もしたものですが、
今日の連絡帳には
「元気に遊んでました」と書いて貰っていて一安心。
ただ、一つ。
豚児がお休みしている間にあひる組では
新たな体操ソングがリリースされたらしく、
今日、先生がラジカセONにするとみんなが
新曲に合わせて踊る踊る。
自宅では有線よろしく童謡をエンドレスで流すことを
要求するくらい歌が好きな豚児で、一般的な幼児と同様
本来こうしたお遊戯は嫌いではないはずなんですが、
新曲のリリースを知らなかった豚児は、
みんなのダンシングの輪に加わろうとせず、
一人沈黙を貫いたそうでした。
僕はこの時の豚児の気持ちがいたく分かりました。
彼女は、自分が振り付けを解さないため
「きゃっはー。あいつ知らねえでやんの」
「おっくれてるー」的な嘲笑を浴びるに堪えなかったのが一つ。
もう一つ、自分が率先してやるなら喜んでやろうものを、
「なあ次のステップ左右どっちなん？」と、
誰かの後塵を拝すようなマネをするのはプライドが許さなかったのです。
無論、独り無視を決め込んだところで、
サマになる人間もいますが大抵は余計みすぼらしく見えてしまうことを、
まだ１歳では理解していないようですが。
僕も幼稚園児の時に似たような経験があって、
走るおもちゃづくりの課題に取り組む際、刃物で指を傷つけてしまった僕は
制作からリタイアしてしまいました。
その後、みんなが思い思いの車両を完成させるなか、
先生も僕だけノー課題では具合が悪く、
傷も治ってきた頃に「R君も作り」と
材料を渡されました。
でも僕はまさしく上の豚児のように拒否を貫き、
結局僕の手許には車輪しか残りませんでした。
あかん親子です。
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