お笑いコンビ、麒麟のファンで、何度かライブにも足を運んでいます。
川島さんの低音ボイスが大ウケでファンになったクチなんですが、
ここにきてツッコミの田村さんの株が上がっていますね。
もちろん、100万部を超えたという『ホームレス中学生』のことです。
漫才のネタの他にもたびたび貧乏話はよく登場していたのですが、
この『ホームレス中学生』は本当に面白いです。
さすがお笑い芸人らしく、一つひとつのエピソードの取り上げ方が
非常にユニークです。
読んでいる途中何度もこみ上げてくる笑いを抑えられませんでした。
家族、とりわけ母についてのくだりはセンチメンタルに綴られているのですが、
そのベタさ加減がかえってストレートに心情が伝わってくるような
気がしました。
前編にわたって、心象風景的な回顧でなく、
エピソードをもって気持ちを語らせているところが、多くの読者の心をつかむのでしょう。
映画化のオファーがいくつも来ているというのも、頷けます。
インタビューなんかにも時々出てくる、「味の向こう側」は、本当に名言です。