おいしいお料理を食べるのはもちろん好きだけれども、
いざ作ることに関しては大の苦手、いや大嫌いです。
独り暮らしをしていた頃も、とても料理をしている時間がとれず
専らスーパーのお惣菜で過ごしていました。
ごはんを炊くことすら面倒だった私ですが、
何かの機会で白いごはんが食べられると、やけにおいしく感じられたものでした。
じゃあ昼ご飯はどうしてたかというと、一応会社では
食事が出るんでお弁当を用意したりしなくていいんですが、
毎日の仕事が忙しすぎてほとんど食べていません。
さて、そんな私がきょう参加してきたのが、
「男の料理教室」
パソコン教室、なんてのを例に挙げると分かりやすいのですが、
辛うじてタイピングができるくらいの人を対象に「Word講座」なんかを
行うのは適切でしょうが、jpgとbmpの区別もつかないような人相手に
「フォトレタッチ講座」を催すのはちょっと無理があります。
きょうの「料理教室」は、まさに後者のような例で、
「小口切り」ってどう切るん?とほざくレベルの私が悪戦苦闘したという
顛末です。
メインはイカの酢味噌和えみたいなやつで、初めて生のイカを見た(←世間知らず)
私が、内臓と外側のとこを分離させたり墨の袋を始末したり、
無謀な挑戦でした。
当たり前ですが、イカの水晶体は本当に透き通っていたのが発見でした。
講師の先生がほとんど全ての工程にわたり力を貸してくれたのですが、
そんなきょうの講座にも収穫がありました。
①料理のできる男はカッコいい。
②料理道具(とくに刃物)のもつストイックな様式美。
……の 発見です。
①に関しては、小気味よく食材をさばいていく先生のワザがなんとも
芸術的だったことです。料理を、単に食事の準備作業として位置づけるのではなく、
その行為自体に目的を見出すというか…… 当たり前のことなんですが、
ただの労役にしか感じられない自分には新鮮な発見でもありました。
②また、男が趣味を始めるとやたら道具にこだわるという話をよく
耳にしますが、料理においても頷けることです。
きょうも、包丁の四角いやつととがったやつを使ったのですが、
中には「MY包丁」を持参している強者もいて、それがなんとも羨ましかったです。
私も、道具といえば自慢のペンタックス一眼レフがありますが、
特に男性の方が、道具=ステータスとして捉える感覚が強いように思います。
パソコンのスペックにこだわったり、車の出力やトルクがどうとか……
「俺のドライザックの切れ味が…」とか嘯いてみたい。
やっぱり、男は道具にこだわるべきです。