RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

認知の歪み

またヘマをしてしまった。

本社に出すちょっと重要な税金関係の書類、

自分(30さい)の年齢を誤って

「3さい」

と記入して出してしまったようだ。

豚児の欄と区別しにくかったからだ。

言い訳はともかく、

本社の総務課長からウチの支店長へ電話。

「チミんとこのパン職、自分のトシも書けんのか」

以上、笑い話にも見えるエピソードだが

僕はこの一点が黒い染みの広がる如く

精神にずーん。大ダメージを与えて今に至るのである。

客観的に見れば、

しょうもないミスであり、

迷惑をかけたといっても総務課長と支店長に限られているし、

自分が「ちょっと馬鹿」から「かなり粗忽」ぐらいに

評価を落としただけの話である。

何かを傷つけたり

誰かの財物を損なったりした訳ではない。

むしろ、今日一日を振り返ってみれば、

ネクタイの柄(ウルトラマン)を「粋だね」と褒められたり、

メロンパンが予想以上にうまかったり

「外、相当暑いね」という駄洒落がウケたり、

トータルで見ればなかなか良い日だったのである。

しかし、「3さい」事件一点が僕の一日を灰色にした。

こういうのを心理学的には

「認知の歪み」といい、

自分に降りかかる諸処の出来事について

過大・過小に受け止めすぎて

客観的な判断が下せない状態を指すのである。

「なんだ自分で分かってるんならいいじゃないか」

と言う人がいるかもしれないが

そう簡単に解決できる問題ではない。

「分かっちゃいるけどやめられない」というフレーズが

端的に表現しているとおり。

理屈で分かっていることと感情とはまた別なのである。

「肺がんのリスクが○○倍」と分かっていても

喫煙者の人はいるし、

風邪で熱があるときに

「これは生体の正常な反応なんだよ」と説明されても

しんどいもんはしんどい。

「これは『認知の歪み』なんだよ」と

諭されても僕の灰色はやっぱり灰色なのである。

ヘンな人間もいるものだが、生温かく見守って欲しいね。