RoseEnNoir午前零時

ギタリストRose En Noirの日常身辺雑記

ウェブ人間論 公的領域に生きるブロガー

http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20061214/1166084120

梅田望夫氏と平野啓一郎氏との対談『ウェブ人間論』が刊行されました。

前から楽しみにしていたので、急ぎ本屋さんに走って買い求めてきました。

まだ読んでいる途中ですが、非常に興味深いトピックがいろいろあって

とても参考になります。

本の前半で興味をもったのは、平野氏が「ブログ」についてハンナ・アレント

引き合いに出して分析されているくだりです。

ハイデガーの愛人ていうことぐらいしか知らなかった学生時代でしたが、

一応『人間の条件』は読んだクチで、ちょっと懐かしくもありました。

さて、公的領域および私的領域と一般的には二元論的に語られる

概念なんですが、これは厳密には古代ギリシャのような状況(詳しくは

本書をご覧ください)であると。

で、わたしたちがなんとなく「公的」領域と口にする現代のそれは、

実は「経済活動と過度の親密さによって個性の表現を排除してしまっている」

(本書より引用)-社会的領域、と呼ぶべき類のものなんだとか。

つまり、純粋な意味での公的領域というのは近代において失われて

久しいんですが、ブログの登場は新たな公的領域の創造の可能性を

秘めているのではあるまいか?……そんな話です。

私もこうやって独り言をときどきブログに書き綴っている立場上、

興味深く読んだのですが、この分析は非常に参考になりました。

その他ミクシィについての言及なんかもあり…、とりあえず

最後まで読みます。