平野啓一郎氏のブログ、今回はジャズの話題です。
http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20061017
今回肝に銘じた一節
「誰もが当たり前みたいに知っていることを、自分なりに緻密に探求し直すことで、
他の誰にも真似できないような表現に到達できる…」ていうところ。
うちの業界紙で「あれども見えず」ていうフレーズに時々出くわすんですが、
それに近いかなあ。と思いました。
サックスのプロの人にお目にかかる機会があり、自分じゃなくて
メンバーのサックス演奏を指導してもらうことになりました。
素人の私は何を聴いても漠然と「サックスってそうそうこんな音」ぐらいにしか
思っていなかったのですが、なんていうか、音の伸びというか、張りというか
プロの耳には明らかに弁別して聴けるというのを目撃しました。
素人に見えないモノが視える、ていうのがプロ。
なんとなくの知識で知ったかぶりをすることが、恥ずかしく思われます。
微妙に関係がありますが、最近自分の自慢が、
楽器のチューニングに敏感になったことです。10Hzくらいの微妙なシャープさ、
あるいはフラットさを耳障りに感じてギターをクロマチックチューナーにかけてみると、
実際そうだったり。あ。ちょっとすごいよ俺。と臆面もなく思いました。
五感というのはそれを意識しなければ磨かれない、
素人を唸らせるプロというのは、鋭敏な感覚を長い時間をかけて育ててきたんだなあと
素人らしい月並みな感想を抱く自分でした。